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【要望内容】
〔1〕福島県浜通り地域の復興を支える医療の充実
〔2〕福島県浜通り地域の復興再生を加速化するための民間による新たな宅地供給の促進に向けた税制 の優遇措置
〔3〕いわき市のごみ焼却施設「北部清掃センター」の大規模修繕に係る財政支援
(1) 原子力災害の備え
① 市地域防災計画(原子力災害対策編)の改訂と広域避難計画の策定
市は、平成26(2014)年3月に、「市地域防災計画(原子力災害対策編)」を改訂しました。
本計画は、国が福島第一原子力発電所の事故当時の経過を踏まえた国の原子力施策の見直しを受け、平 成24(2012)年11月に策定された県地域防災計画において、本市全域が、「緊急時防護措置を準備する区 域(UPZ=一般的に原発からおおむね30km)」に指定されたことから、策定が義務付けられたものです。 当初、平成25(2013)年3月13日に暫定版として策定、その後、平成25年度中に、国の原子力災害対策指 針の改訂を見込んだ改訂を予定していましたが、当該指針における福島第一原発の取扱いの基準などが依 然検討中であり、改訂作業が進まない状況にありました。
しかし、本市は原発立地町に近い自治体として、有事の際の初動体制および避難計画を早急に構築し、 第一原発の万一の事故などに備える必要があることから、市独自に第一原発を計画の対象に追加するとと もに、東日本大震災や福島第一原発事故の教訓を踏まえ、地震・津波などの大規模自然災害と原子力災害 との複合災害時の対応の明記、さらには大規模な災害を想定した市外避難、いわゆる「広域避難計画」に 係る基本的な方針等を定め、平成26年3月19日に本計画を改訂しました。
なお、「市広域避難計画」につきましては、県が、平成26年4月30日に「県広域避難計画」を策定・公 表しましたが、具体的な避難先や受入体制の整備などについては、今後、隣接県および県内市町村間の調 整を踏まえ細部の詰めを行い、改訂する予定であることから、市は、その改訂内容を踏まえ、「市広域避 難計画」を策定することとしています。
② 原子力防災訓練の実施
市は、「市地域防災計画(原子力災害対策編)」に基づき、平成25(2013)年度に実施した久之浜・大久 地区における図上訓練に引き続き、久之浜・大久地区及び小川地区において、万が一の原子力災害を想定 した原子力防災訓練を実施しました。
久之浜・大久地区においては、平成26(2014)年9月から11月にかけて図上訓練を実施し、各地区にお ける地域の課題に対する解決策などを検討し、「地区原子力災害避難計画」を作成した後、平成27(2015) 年1月31日に「情報伝達」と「避難誘導」を組み合わせた実動訓練を実施し、図上訓練において作成した
「地区原子力災害避難計画」の実効性を確認しました。(写真7-(1)-1)
また、小川地区においては、同じく9月から11月にかけて、地域の課題の洗い出しを主眼とした訓練を 実施し、各地域における情報伝達や避難誘導などに関する課題の抽出、対応策の検討を行う図上訓練を実 施しました。(写真7-(1)-2)
両地区ともに、地域における防災体制や関係者の役割などについて改めて見つめ直す機会となり、さら なる防災体制の強化を図る契機となりました。
平成27年度においては、小川地区における実動訓練に加え、新たに川前地区及び四倉地区において、 図上訓練を実施することとしており、その後につきましても、順次対象地区を拡大し、図上訓練と実動訓 練を組み合わせながら、実効性のある訓練を引き続き実施していきたいと考えています。
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③ 福島第一原発の汚染水問題をはじめとしたトラブルなどへの対応
平成26(2014)年は、地下水を原子炉建屋に流入させないために、地下水を建屋手前で汲み上げて海へ 排出する地下水バイパスが5月に運用開始されるとともに、土を凍らせて壁を作る凍土遮水壁が7月に着 工されるなど、汚染水問題についての進展が図られました。
しかし、その効果が目に見えてこないことから、多くの市民の皆様に不安を強いている状況を踏まえ、 8月25日に開催され
た「廃炉・汚染水福 島評議会」において 国および東京電力に 対 し、 ま た、11月 26日 に は 市 役 所 に おいて東京電力㈱福 島復興本社の石崎代 表に対して、いずれ も市長から県内原発 の廃炉に向けた取り
組み、確実な安全対策、および風評の払拭のための継続的な支援について申し入れを行いました。(写真 7-(1)-3、7-⑴-4)
また、今後30年~ 40年続くと言われている廃炉作業を進めるためには、作業員を安定的に確保してい くことが重要であることから、作業員の労働環境改善、待遇改善などについても強く申し入れを行いました。
(2) 21世紀の森公園内に災害時拠点施設を整備
① 広域的な防災拠点としての機能向上を
市は、21世紀の森公園内に、新たに救援物資 の集積・分配機能を担う災害時拠点施設を整備し、 平成28(2016)年度中の供用開始をめざします。 市では、物資の受け入れや保管、配分に円滑性 を欠いた部分があった震災の教訓から、大量の支 援物資を効率よく受け入れ、迅速に被災者に供給 するための施設が必要とされてきました。同公園 は東日本大震災時には避難所や自衛隊の宿営地と して機能するなど、防災活動拠点として重要な役 割を果たしてきました。また市の中央に位置し、 国道6号、同49号に近接していることから、交通
■写真7-(1)-1 久之浜・大久地区における実動訓練〔平成27(2015)
年1月 いわき市撮影〕 ■写真7-(1)-2 小川地区における図上訓練〔平成26(2014)年9月 い わき市撮影〕
■写真 7-(1)-4 東京電力㈱・石崎代表への申し入れ
〔平成26(2014)年11月 いわき市撮影〕
■写真7-(1)-3 「廃炉・汚染水福島評議会」 〔平成26(2014)年8月 いわき市撮影〕
■図 7-(2)-1 災害時には、救援物資の集積 ・ 分配機能を担う拠点施設へ
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の利便性が高く、速やかに大量の物資を市内各所に分配できるなど、初期対応の強化が期待できます。(図 7-(2)-1)
【施設の概要】
○ 構造=鉄骨・平屋造り
○ 延べ床面積=約50m×60m(3,000㎡)
○ 床面=人工芝張り
同施設の有効利用を図るため、平常時には、ゲートボールやフットサルなどができる多目的屋内運動場 として活用する予定です。
(3) 市新病院の建設で復興を後押し
① 平成29年度開院をめざし、設計・施工一括発注方式による事業契約を締結
市立総合磐城共立病院は、施設の老朽化への対応やこれまでの増改築により分散された施設配置の解消、 さらには、東日本大震災の経験を踏まえた災害対応力の向上を図り、地域の中核病院として、良質な医療 を将来にわたり安定的に提供していくため、新病院建設に向けた取り組みを進めています。
平成26(2014)年2月には、施設整備の基本となる 施設配置計画、建物の規模等を定めた建築計画、建 物内の諸室配置等を定めた平面計画などを主な内容 とする「市新病院基本設計」を作成・公表しました。
(図7-(3)-1)
また、同年9月には、公募型プロポーザルによる 事業者選定結果を踏まえ、設計・施工一括発注(デ ザイン・ビルド)に係る事業契約を締結しました。 現在は、当該契約に基づき、実施設計の検討や一 部既存施設の解体工事などを実施しているところで あり、その後、速やかに本体建設工事に着手する など、平成29(2017)年度内の新病院の開院、平成 32(2020)年度末までのすべての事業完了をめざし、 事業の着実な推進を図っていきます。
■図7-(3)-1 新病院完成イメージ図